まちなか案内所
- 家族構成: -
- 用途: 案内所
- 所在地: 大分県大分市
- 構造: CLT構造
- 設計: 伊藤憲吾建築設計事務所
- 写真: イクマサトシ(TechniStaff)
- 施工: 直営工事
- プロデュース: IKA
- Copyright ©: 2019 Ito Kengo Architects All rights reserved
大分駅北側に建設された観光案内施設です。道路上に建設された仮設建築であり、すでに解体されている。設置期間は2015年4月~2016年3月であった。
【観光案内所】
大分駅ビルのオープンや大分県立美術館の開館、大分都心南北軸整備事業など、歴史的な変革を遂げる大分市において、集客した人をまちなかに循環させる事が必要であり、その為のアナウンスを行う場所として設置された。大分市からの委託事業である。
【仮設建築】
JR九州のディスティネーションキャンペンの期間に合わせ、半年間(4月~9月)だけの期間限定の仮設建築となっている。解体撤去時の対応も含めた設計となっている。2015年9月末の撤去予定となっている。※のちに延長され一年間の設置となった。
【大分県と木材】
大分県は杉の生産量が国内で3位となっており、今後の都市の木質化の可能性が高い。環境問題において自国生産可能な木材の活用は求められており、林産業の活性は地方創生においても必要である。
【CLT工法】
木質構造により中高層が可能なCLT工法を採用している。大分県として木造建築の印象を高めるためと、2週間という短い工期にパネル構造が応えた。パネルごとの解体が可能である為、仮設建築としても最適であった。
【都市に在るカタチ】
集客力を持つ駅側に向けてCLT工法でつくられる最大のパネルサイズ4m(当時)を使い最大高さを持たせ視認性を高めている。人通りの近い北側は高さを抑え圧迫感を軽減している。東西を歩く人に開口部を向けて内部の雰囲気を漏れさせる事にしている。都市というロケーションに建てられるため、シルエットを「ビル型」とした。
【まちと共に成長する建築】
半年間の運営期間の間に使われ方が模索されている。設計者も運営に関わっている。設計する段階でベストな答えは無く、運営している段階でも設計が進んでいる。都市計画、まちの在り方に終わりはないように、この建築も成長を続ける。寿命のある建築が、まちの人の記憶に残り、今後のまちの成長によりよい意識を与えていけるように、建築の寿命を全うすること運営側と設計者で挑んでいる。
<設計概要>
所在地/大分県大分市末広町
主要用途/観光案内所
運営/大分まちなか倶楽部㈱
設計
建築設計 伊藤憲吾建築設計事務所
担当/伊藤 憲吾、原 大地
外構設計 LOAM
担当/田部光昭
施工
建築工事 株式会社新成建設 担当/荒金 淳
躯体工事 山佐木材 担当/村田 忠
外構工事 LOAM 担当/田部 光昭
造作工事 Plus 担当/河野 健太郎
写真撮影
イクマサトシ(TechniStaff)
構造・工法
主体構造 木造CLT工法
基礎 仮設アンカー打込の上無収縮モルタル
規模
階数 地上1階建て
軒高さ 4165mm
最高の高さ 4300mm
敷地面積 27.00㎡
延べ床面積 25.92㎡
工程
設計期間
2015年01月~2015年03月
工事期間
2015年04月01日~2015年04月16日
設置期間
2015年4月~2016年3月
外部仕上げ
屋根/シート防水
外壁/CLTパネル表しの上木材保護塗料塗
開口部/トーメイガラス+サインフィルム張り
外構/人工芝張、シマトネリコ5m
内部仕上げ
主室
床/CLTパネル表し
壁/ CLTパネル表し
天井/ CLTパネル表し
設備システム
空調 冷暖房/エアコン
換気/第三種換気
給排水 無し
給湯 無し